JR南武線について

 南武線は、川崎−立川を結ぶ35.5kmを53分で結ぶ路線です。川崎市、横浜市、稲城市、府中市、国立市、立川市を通ります。途中駅、尻手では南武支線に、武蔵小杉では東急東横線・目黒線に、武蔵溝ノ口では東急田園都市線に、登戸では小田急線に、府中本町では武蔵野線に、分倍河原では京王線にそれぞれ接続しています。
 南武線には、「各駅停車」しかありません(臨時列車を除く)。以前は、「快速」もあったのですが色々と事情があり、廃止になってしまいました。それについては、下のほうで紹介していきます。日中は、12分間隔での運転をしています(平日。土日は、7本)。ラッシュ時は、約3分間隔で南武線の車両はフル活用となっています。そのため、踏切の多い南武線は開かずの踏切も存在します。(以前テレビ放送されたことがある、登戸駅付近の踏切など)

南武線の今昔
 
南武線は、南武鉄道として1927(昭和2)年に開通しました。まず開通したのは、川崎−登戸です。そうして2年後立川まで延長しました。また、1930(昭和5)年には、尻手−浜川崎が開通しました。当時の南武線は、私鉄でした。現在のホームや駅舎を見るとそういった感じもわかる所もあります。1944(昭和19)年に南武鉄道は国鉄に買収されます。このとき、南武鉄道にあった「是政駅」(南多摩−府中本町)「西府駅」・「本宿駅」(分倍河原−谷保)「東立川駅」(西国立−立川)の4駅が廃止になりました。1960(昭和35)年には武蔵溝ノ口−登戸の複線化が完成しました。また、全線が複線化となったのは、1966(昭和41)年です。これは、ほぼ並行して走る横浜線より早い複線化です。全線複線化が完成した3年後には川崎−登戸で快速運転が開始します。ただ、この快速はとても不評なために9年間で廃止になりました1978(昭和53)年には、武蔵小杉−武蔵溝ノ口の高架化工事が開始され、1990(平成2)年に完成しました。
 

 
そして今、南武線ではいろいろな改良・工事が行われています。
○登戸駅橋上駅舎化工事(2006年頃完成予定)
○稲城市内連続高架化工事(第1期工事2005年10月完成。矢野口駅付近は下り 線は完成済。第2期工事2011年完成予定。)
○ATOS導入工事(2005年度使用開始予定。)
○分倍河原−谷保に新駅設置(元、本宿駅があった付近)(2008年開業予定)
 上のような改良工事が行われています。登戸の橋上化工事と新駅設置については、区画整理も行うようです。

南武線のラインカラーと新車投入
 
1990(平成2)年南武線のラインカラーが決まりました。このラインカラーは沿線の方が決めたそうです。そして、205系が投入され始めました(後期型)。この205系は、南武線にとってとても久しぶりの新車でした。それ以前は、中央線や山手線のお古がまわってきただけだったのです。南武線に205系が入ったのは山手線や横浜線に続いて4番目で16編成投入されました。1993(平成5)年に、205系の1編成は209系と引き換えに総武線に転属しました。現在、その205系は京葉線で「ケヨ21編成」として走っています。1997年(平成9)年には、増発用に209系が投入されました。しかし、南武線の新車投入はこれが最後となっています。
 2002(平成14)年、南武線の103系を全廃するのと増発用としてE231系500番台が投入された山手線のお古205系が転属され始めました。合計17編成が転属されることになっていて、元ヤテ車は12編成転属され、あとの5編成は先頭改造車です。ただ、先頭改造車は前後の顔を見たら新車だと思うほど綺麗です。運転台付近は、新車同様です。

南武線の快速について
 
1969(昭和44)年に、南武線(川崎−登戸)で快速運転が開始されました。停車駅は、川崎・武蔵小杉・武蔵溝ノ口・登戸です。この快速電車は、追い越し施設が少ないために、普通電車を武蔵中原以外で追い抜くことが出来ませんでした。通過駅利用者にとっては、不評なために、1978(昭和53)年に、廃止されました。
 しかし、南武線沿線も発展してきた今、快速運転が必要になってきていると思われます。快速運転が実現されるには、武蔵溝ノ口・登戸・稲城長沼の3駅のうち2駅が2面4線化になる必要となっています。
 まず、稲城長沼駅ですが、高架化工事の関係で、2面4線になることは、確実です。南武線の高架化工事で、稲城長沼駅が2面4線化になることは確実です。
 続いて、登戸駅ですが、2月に切り替えた仮の階段の影響で、2面4線化は不可能と思われましたが、この階段は、新駅舎が完成したときに、取り壊すものと思われます。(6月19日に切り替えた出口専用階段の方は、新駅舎完成時もそのまま使う物と思われます。)この辺りは、はっきりとしないのですが、2面4線になる可能性が高いです。
 そして、武蔵溝ノ口駅ですが、2面4線化の工事の予定があったようですが、エレベーターが設置されてしまったことと、新しくお店が出来てしまったということでどうなっていくのでしょうか。
 南武線に快速が走るのは、稲城長沼駅の2面4線が完成してからになると思うので、早くても2011年まで待つことになるでしょう。